宇和島社会保険病院 糖尿病チーム
浜田千鶴(報告者)
平成23年6月29日(水)18:50から宇和島市総合福祉センターで「第2回 きさいや南予CDE研修会」を開催しました。昨年12月に開催した第1回では世話人を務める三病院での糖尿病活動について報告をすることで、南予の現状把握と世話人のコミュニケーションを図ることを目的としました。第2回目の今回は自分たちで企画・運営をすることを目的とし知恵を出しあい開催しました。
これからも継続していくためにはテーマを設け、系統だった内容にしていきたいということで「はじめの一歩」というテーマを設けました。このテーマには私たちも、参加する人たちも、一緒に一から糖尿病の勉強をしていこうという意味を込めました。
教育講演として愛媛大学大学院 分子遺伝制御内科学 糖尿病内科 助教 川村良一先生に「血糖値が上がってからでは遅すぎる」-糖尿病の新しい診断と治療- という演題でご講演をいただきました。昨年新しく変わった糖尿病の診断基準を盛り込んだ基本的なものでしたが参加者から分かりやすいととても好評でした。
特別公演では社保DM一座の「はじめの一歩」の劇を見てもらい、グループワーク「あなたならどうする」を実施しました。
〈劇の内容〉 主人公である夫は5年前に「糖尿病の気がある」と言われていたが、今回の健診で高血糖を指摘され妻と共に病院へ行き糖尿病と診断された。そこで医師を始めとしたコメディカルの問題ある対応を受ける。というものです。
「さあ、あなたならどうする?!」ということでグループワークを進めました。
コメディカルである私たちが問題のある対応を客観的に見ることで、
1. 自分たちがそのような対応をしていないか、
2. 患者さんはどのような気持ちなのか?何が必要なのか?
3. 私たちはどのような対応をすればよいのか。
4. 多職種のチームで検討
これらの項目について意見を出し合い、明日からの業務に役立つ意義のあるグループワークになったと思います。グループワークでは意見が思うように出されるか心配しておりましたが、予想以上に活発な意見が交わされ、発表も自発的に行われました。
また、今回から設定した「よってきさいやCDE」コーナーではCDE資格の取得を目指す方を対象として情報提供を行うこととしました。短時間ではありますが、受験の条件などを伝えました。今後は南予にCDE資格取得者を増加させ、糖尿病の療養指導の仲間作りをすることもこの研修会の目的であります。
アンケートについては、第1回と同じ内容で実施しました。
全く同じ参加者ではないし、1・2回のアンケートでは言い切れませんが、糖尿病チームの活動や糖尿病教室の実施についてまた外来療養指導についても活動しているという数字が増えていました。
次回の研修会内容についての希望では、社保DM一座の公演に心の声とした患者・スタッフの心理面を強調したせいかもしれませんが、「糖尿病患者の心理」というのが増えていました。しかし、地域性もあるのかやはり「高齢者糖尿病管理」がトップにありました。このアンケート内容を参考に次回研修会の内容を検討していく予定です。
宇和島はもちろん、松山・大洲・宇和・愛南町などからの参加者もあり、今回は病院以外にも案内できたので、福祉施設・行政などからも参加が増え、110名での研修会となりました。
参加者およびスタッフの皆さまお疲れ様でした。次回のご協力もお願いいたします。