レポート
第28回 今治糖尿病セミナ- 報告
[愛媛チーム医療研修会] 2015年03月26日
第28回 今治糖尿病セミナ- 報告 平成27年3月18日
研修会名 |
第28回今治糖尿病セミナー |
地区 |
今治 |
開催日 |
平成27年3月6日(金) 18時50分~21時 |
場所 |
今治国際ホテル 2階 真珠 |
記入者 |
村上 比奈恵 |
参加人数 |
参加者数57名
医師(2名)薬剤師(12名)看護師(21名)栄養士(10名)
臨床検査技師(8名)理学療法士(3名)保健師(1名)
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研修会内容 |
テーマ選定の目的
昨年2月の第26回から新たに始めた、基本的病態生理や特徴に関わる内容「基礎編」と、実際の療養指導に関わる時のポイントなどの「応用編」に分けて企画した第2弾。
今回は、合併症患者の関わり『糖尿病神経障害【基礎編】』をテーマに選定しました。
<研修内容>
開会挨拶:前回セミナーのアンケート結果報告
講演1
『糖尿病神経障害って、どんな病気?-病態から診断・治療まで-』
済生会今治病院 内科:山口 朋孝先生
講演2『そうだったのか!神経伝導検査のいろは』
済生会今治病院 臨床検査技師:大西 弥生先生
症例検討&ディスカッション
『神経障害の症例についての介入方法について話し合おう』
コメンテーター:愛媛県立今治病院 糖尿病内科 原 泰彦先生
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研修会の 振り返り
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全体目標を
①糖尿病神経障害の病態、検査、治療が理解できる。
②神経障害の患者の介入の必要性が理解できる。
とし、セミナーを進めて行きました。
講演1では、済生会今治病院 内科の山口医師から、ガイドラインやコンセンサスを用い、病態から診断方法、薬物治療について講演を行っていただきました。
講演2では、同じく済生会今治病院 臨床検査技師の大西先生から、神経伝導検査とはどのようなものがあるか、検査方法、検査結果の見方など、動画も交えて講義を行っていただきました。
後半の症例検討&ディスカッションは、5グループに分かれ、講演内容をもとに『末梢神経障害事例』『起立性低血圧事例』について話し合いを行いました。話し合うポイントとして、症例の中で気になった情報や疑問に思った点、追加で聞いてみたい情報、自分だったらどのような介入をするかなどに焦点を置きました。参加者からは、罹病期間や服用中の薬を確認する、こういう症状が何回も起こっているのか、他の症状はあるのか、他疾患との鑑別が必要など様々な意見が出ました。それをもとに、コメンテーターの原医師よりコメントをいただきました。神経障害の検査は比較的時間のかかるものが多いため、なかなかする機会がないが、診察に入ってくるときの歩き方や、症状の部位など患者さんをよく見ていればわかることも多いと言われました。また、起立性低血圧など、問診でわかることも多いため、私たちメディカルスタッフが関わることはたくさんあると言われました。
アンケート結果より、講義では80%以上が理解できたと答えており、目標①は達成できたと考えます。症例検討&グループディスカッションで行った糖尿病神経障害への介入方法も、94%が理解できたと答えており、また、セミナーの内容は療養指導を行うのに97%が『大変役立つ』『役立つ』と答えていたことから、目標②も達成できたと考えます。
神経障害は、比較的糖尿病発症早期から現れる合併症ですが、患者さん自らが訴えなかったり、医療スタッフの知識不足から見過ごされるケースが多いと感じています。患者さんの何気ない一言や動作から、「もしかして、神経障害?」と気づく視点をこれからも養っていきたいと思います。
アンケートのご意見・ご要望に、『フットケアなど方法も知りたい』と記入されていましたが、次回第29回(8月予定)での【応用編】に繋げて行きたいと考えています。今回のアンケートでは、ワークショップが楽しかったという意見が多くあり、また、『進行の仕方が良かった』『ワークショップに世話人が入ることで楽しく話を進めることができた』という意見からも、少しずつではありますが、私たち世話人のファシリテートする力が付いてきたと評価できる研修会でした。
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