研修会名:第33回松山CDEオープンカンファレンス
地 区:中予
開 催 日:平成28年10月21日(金)
場 所:松山コミュニティーセンター3F 大会議室
参加者内訳:医師 2名 ・薬剤師 23名 ・看護師 23名 ・栄養士 9名
臨床検査技師 22名 ・理学療法 1名 ・・・計 80名
公 開 日:いつでも可
記 入 者:下久保 遥(松山赤十字病院 管理栄養士)
研修会の内容:
テーマ:糖尿病の検査に詳しくなろう
【レクチャー】 糖尿病性足病変について~検査を中心に~
【特別講演】 糖尿病の検査いろいろ
研修会を終えて(感想):
レクチャーでは臨床検査技師の立場から糖尿病性足病変について検査を中心に松山赤十字病院 検査部 高橋志津臨床検査技師より講演いただきました。
糖尿病による足病変の原因は多岐にわたりますが、主として末梢神経障害、末梢血管障害、感染が挙げられます。その中の末梢血管障害(末梢動脈性疾患:PAD)について、検査の流れ(問診、触診、ABI、SPP、下肢動脈エコー等)を実際の症例を交えて詳しく説明していただきました。ABIの数値だけみるのではなく、足の観察が重要であることがよく分かりました。
特別講演では、松山赤十字病院 内科 能美幸信先生より①HbA1cについて②インスリン分泌能のついて③眼底検査についてと三本立てで糖尿病の検査について講演いただきました。
HbA1cは血糖変動を反映しないため血糖変動も考慮して治療をすることを忘れてはいけないこと、以前と現在のHbA1cの目標の違いを示し、何故今HbA1cは個別に設定する必要があるのかを分かりやすく丁寧に説明していただきました。また、インスリン分泌能力を見極めることは正しい薬剤選択につながること、患者さんに眼科通院が大切なことを理解してもらい、通院を確認することも重要だということも学ぶことができました。
ディスカッションでは、①療養指導時の検査説明で工夫していること、こころがけていること②他職種からの検査に対する素朴な疑問について話し合いました。
・HbA1cは30を足して体温で考えてみてください等分かりやすいものに例えて説明する
・一般的な分かりやすい言葉を使うようにしている
・血糖値は低ければ低いほど良いと勘違いされている患者さんも多いので、低血糖の危険性についてもきちんと説明するようにしている
等の意見が出ました。
様々な職場、職種の方の意見を聞くことができ、有意義なディスカッションとなりました。
第33回 松山CDEオープンカンファレンスアンケート集計結果
(無断転用禁止)
テーマ 「 糖尿病の検査に詳しくなろう 」
松山CDEオープンカンファレンス世話人
Q1. あなたの職種は?
・看護師20名 ・ 管理栄養士9名 ・ 薬剤師22名
・臨床検査技師 13名 ・理学療法士1名
Q2. 糖尿病療養指導士(CDE)の資格の有無
・日本CDE12名 ・愛媛CDE25名 ・なし31名
Q3. 今回松山CDE研修会に参加するのは何回目?
・初めて15名 ・2~5回28名 ・6~10回9名
・11~15回 2名 ・16~20回 3名 ・20回以上6名
Q4. レクチャー「 糖尿病性足病変について~検査を中心に~ 」について
よく理解できた:5-4-3-2-1:理解できなかった
25名-27名-7名-3名-0名
感想 ・検査内容とのつながりが分かりやすく説明がきけてよかった
・足病変について知識を深めることができてよかった、写真も
あり重要性がよく伝わった。
・小さいキズを見つける事の重要性がよく伝わった
・足の状態で全身血管の狭窄、閉塞状態が把握できることを学んだ
・エコーなどのくわしい検査で評価可能なのはびっくりした、
勉強になった
Q5. 特別講演「 糖尿病の検査いろいろ 」について
よく理解できた:5-4-3-2-1:理解できなかった
42名-18名-4名-0名-0名
感想 ・糖尿病網膜症についての説明がわかりやすかった
・薬剤の選択方法等がとてもわかりやすかった
・肥満の段階とインスリン分泌能の変化の流れがわかりやすかった
・患者様に眼科を受診できているか確認できていなかった、内容も
わかりやすく今後の活動にいかしたい
Q6.ディスカッションについて
満足できた:5-4-3-2-1:満足できなかった
15名-22名-17名-4名-2名
感想 ・多職種の方の意見をきくことができ参考になった
・上手にコミュニケーションがとれなかった
・職場や職種がかたよってしまった、違う職場の方とも話をして
みたいと思った
・・様々な工夫を知ることができ、明日からの患者指導に活かせる
ような発見があった
Q7.本日の研修会のご感想や、松山CDEオープンカンァレンスに今後希望することがございましたら、ご記入ください。
・糖尿病の治療薬がたくさんふえてきて、併用療法による副作用のリスクなど
について知りたい。・貴重な講演、機会をいただき、よい刺激になった。
・時々、各専門の医師からの講義も聞きたい
(循環器科、腎臓内科、神経内科等)。