レポート

第23回 今治糖尿病セミナ- 報告

[愛媛チーム医療研修会] 2013年03月11日

第23回 今治糖尿病セミナ- 報告        平成24年7月20日

研修会名 第23回今治糖尿病セミナー
地区 今治
開催日 平成24年7月13日(金)  18時50分~21時
場所 今治国際ホテル 2階 真珠
記入者 日野晴美
研修会内容 【教育講演】
「糖尿病と妊娠の気になる関係」
心臓病センター榊原病院 糖尿病内科部長 清水 一紀先生
【ワークショップ】  
「もしも妊娠糖尿病の患者が目の前に現れたらあなたの立場ではどう介入しますか?」 
  ①糖尿病の妊婦と関わったことがあるか
  ②その妊婦から何か質問や不安を訴えられたことがあるか
  ③今の自分の立場で何かできることは何か
 発表
アドバイザー  
心臓病センター榊原病院 糖尿病内科部長 清水 一紀先生 

参加人数 46名
研修会の
振り返り
 現在、4人に1人が糖尿病予備軍と言われている。患者さんの多くは、自分が糖尿病であることに気づいていないことも多く、妊娠して初めて血糖値を調べて糖尿病と診断される場合もある。十分な血糖コントロールができれば、リスクを少なく出産することが可能である。しかし、妊娠糖尿病は、出産後改善したとしても糖尿病発症リスクが高いので、妊娠時の介入が今後のためにも重要となり、糖尿病の専門医と産科・小児科、看護師をはじめとするチーム医療が必要となってくる。そこで、糖尿病と妊娠についての知識を深め、チームで協力し統一した関わりができるようにしたいと思い企画した。

 前半の教育講演は、清水先生の糖尿病と妊娠の関係についての講義であり、妊娠初期で血糖コントロールを行っていく必要性や出産後、糖尿病発症に至る可能性が高い条件によっては出産後のフォローが必要であることなど話をされた。自分たち内科を中心に携わっている立場として妊娠糖尿病と聞くとどう介入を行っていくべきかと構えた姿勢であったが、糖尿病発症しないためのフォローを今後産婦人科と内科で連携をとっていく必要性を改めて実感した。

 後半は①~③の内容でワークショップを行った。参加者の中には産婦人科医が1名、産婦人科看護師が3名セミナーに参加され、妊娠糖尿病の方と関わったことがあると答えた方は出席者の約半数であった。妊娠糖尿病と言われた妊婦は内科で比較的インスリンなどの必要性や胎児に影響はないことを詳しく説明されているため不安や質問などは直接訴えられた参加者は少なかった。

 今の自分の立場で行える事については、産婦人科の看護師であれば「出産後に糖尿病にならないように定期的に内科の受診を行う事をすすめる」と言う意見や、「出産後に保険所で行われる乳児の検診時に母親の生活指導も行えるよう保健師と連携をとる」「保険所・産婦人科・調剤薬局などあらゆる場所に簡易血糖測定器を置く」など様々な意見があり、出産後の母親の糖尿病発症予防に対して自分たちが行えることが中心に意見が出ており、フォローの必要性を実感したようであった。

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