[地区便り] 2015 年 12 月 24 日
JCHO 宇和島病院 看護師 上村頼子
第11回きさいや南予 CDE 研修会が平成 27 年 11 月 27 日(金)市立宇和島病院で開催されました。
今回は口腔ケアをテーマとし、原瀬歯科医院より院長の原瀬忠広先生と歯科衛生士の武内佳香先生に講演をしていただきました。
1. 教育講演「歯科からの糖尿病療養指導のアプローチ」
原瀬歯科医院 院長 原瀬忠広先生
2. 実技講演「糖尿病療養としての口腔ケア」
原瀬歯科医院 歯科衛生士 武内佳香先生
教育講演の内容は、かかりつけ歯科医の重要性、糖尿病が歯周病に及ぼす影響のメカニズム、歯科臨床における簡易血糖測定の有効性等のお話でした。歯科医と糖尿病内科医の連携の重要性は 1961年の日本歯科医師会雑誌ですでに掲載されており、歯周病と糖尿病の治療の大切さを、歯科医の原瀬忠広先生と糖尿病内科医の西田亙先生が 2 人 3 脚で伝えておられます。歯周病の治療をすると糖尿病が良くなったり、逆に血糖値が良くなると歯周病が治るケースがみられること、共同での研究会や講演会を行っていること等、活動の一部を紹介していただきました。血糖測定をする歯科医院が増えているそうで、先生方の活動が少しずつ広がっている様子も伝わりました。
実技講演では歯と食べられるものの関係、インプラント治療について、歯ブラシの持ち方・選び方・使い方のポイント、口腔乾燥症の治療としての唾液腺マッサージや人間本来の鼻呼吸での免疫力アップの『あいうべ体操』を教えていただきました。
今回の研修で、歯周病と糖尿病の関係、口腔ケアの新たな知識を得ることができ、今後、療養指導の現場で取り入れていければ、連携の充実につながると感じました。
よってきさいや CDE のコーナーは市立宇和島病院の看護師細川寿美さんが担当しました。糖尿病についての知識・理解を深め、根拠のある指導をしていきたいという前向きな姿勢で、CDE 取得をされました。病棟で導入した腎症予防のパンフレットを使い、入院中の指導方法を見直しているとの報告がありました。