レポート
第34回 今治糖尿病セミナ- 報告
[愛媛チーム医療研修会] 2018年07月09日
第34回 今治糖尿病セミナ- 報告 平成30年2月15日
研修会名 |
第34回今治糖尿病セミナー |
地区 |
今治 |
開催日 |
平成30年2月9日(金) 18時50分~21時 |
場所 |
テクスポート今治 2階 中ホール |
記入者 |
上口 順子 |
参加人数 |
参加者数 47名
医師(2名)薬剤師(13名)看護師(13名)
栄養士(11名)臨床検査技師(5名)
理学療法士(3名)
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研修会内容 |
=糖尿病腎症について考えよう【応用編】=
●レクチャー1…
『糖尿病腎症患者さんの支援 当院の取り組み』
済生会今治病院 看護師 重松 裕子
●レクチャー2…
座長 愛媛県立今治病院 糖尿病内科 医長 原 泰彦 先生
『糖尿病腎症の治療について学ぼう』
いまおか内科クリニック 院長 今岡 大也 先生
●グループワーク…
『糖尿病腎症の進行を予防する方法を見つけよう』
司会 済生会今治病院 看護師 村上 比奈恵
済生会今治病院 臨床検査技師 平塚 京子
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研修会の 振り返り
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今回は、全体目標を、①糖尿病腎症について考える機会となる、②各職種で糖尿病腎症の進行を予防する方法を見つけることができる、③グループワークを通して情報共有できる、とし、セミナーを進めた。
レクチャー1では、糖尿病看護認定看護師の重松裕子さんより、済生会今治病院における糖尿病腎症の重症化予防に対する取り組みについてお話しいただいた。特に、昨年9月から取り組んでおられる、透析予防指導外来について、具体的な流れや内容について話していただいた。ある程度の流れはマニュアル化されているものの、患者様によっては、その通りには進まないケースもあるようだった。その時には、急がず焦らず、患者さん一人一人の理解度や行動に合わせ、内容、回数、介入間隔などを変え、指導を進めているということであった。また、印象的だった話では、どうしてもこの先透析を避けられそうにない患者様に対し、実際に透析室にお連れして見学をしていただいたということだった。その患者様は、透析に対するイメージが変わり、思っていたよりも明るく、時間的にも融通が利くことも知り、将来への受け入れができたのではないかと感じた。透析予防の観点とは少し違うのかもしれないが、マニュアル通りでなく、この様に患者さんに寄り添う姿が、一番の勉強となった。今後は引き続き、透析予防外来の取り組みによる効果データも楽しみにしたい。
レクチャー2では、今岡大也医師から、糖尿病腎症の治療についてお話しいただいた。治療については、生活習慣の改善、薬物療法、包括的リスク管理に分けて教えていただいた。特に薬物療法については、血糖管理、血圧管理、脂質管理について、どのような視点で投薬されているのか、分かりやすく学ぶことができた。生活習慣の改善と包括的リスク管理の部分においては、CDEが重要な役割を担っていると期待していただき、その責任とやりがいを感じ、身が引き締まった。また、広島県での取り組みを参考に、もっと地域連携していく必要性にも言及された。
グループワークでは、各職種ごとに6人程度のグループに分かれ、腎症3期の事例に対し、腎症進行予防のために具体的にできることを話し合い、発表していただいた。食事、運動、薬物、生活指導、様々な意見は出たが、それぞれの職種によって得意不得意な部分があり、参加者の中からはチームでかかわることの意味と大切さを改めて感じたという意見が出た。また、今回の事例のように、問題点が多すぎるケースに関しては、一度に色々と伝えるのではなく、何から行動していくか、患者さんと共に考えていくことが大切なのではないか、という意見も多くみられた。原医師からは、「医者は患者さんに病状を伝えないといけないので、どうしてもショックを与える役割になってしまう。ショックの後のフォローをぜひともCDEの皆さんにお願いしたい。」という力強いコメントを頂き、セミナーを終了した。
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【参加者 アンケート結果】 回収率72.3%
1.職種
2.CDE認定の有無
3.参加回数
4.どちらの施設から参加したか
5.レクチャー1「糖尿病腎症患者さんの支援 ~当院の取り組み~」について
6.レクチャー2「糖尿病腎症の治療について学ぼう」について
7.グループワーク「糖尿病腎症の進行を予防する方法を見つけよう」について
【セミナーへのご意見・ご要望】
・グループワークは最初緊張したが、ファシリテータ中心に意見を出し合えて新たな知見が知れてよかった。また他のグループの意見や原先生のコメントも大変為になりました。(理学療法士)