レポート

薬剤師のための糖尿病研修会in西条 開催報告

[愛媛チーム医療研修会 / 東予] 2019年08月27日
研修会名 :薬剤師のための糖尿病研修会in西条
開催日 :令和元年8月2日(金) 19:30~21:00
場所 :西条市総合福祉センター3F 研修室(2)
参加者 :薬剤師36名
記入者 :高垣 純子(済生会松山病院 薬剤師)
研修会内容

一般演題1 「薬薬連携の架け橋となるお薬手帳」
      そがめ薬局大町店 黒川 大輔 先生
一般演題2 「当院の腎臓教育入院について」
      住友別子病院 薬剤部 薬剤科長 谷崎 文彦 先生
特別講演  「糖尿病治療での薬剤師の関わり 
            -薬剤適正使用と薬薬連携-」
      済生会松山病院 薬剤部 副薬局長 髙垣 純子

研修会の
振り返り

: 今回の研修会は、より適切な薬物治療の実施に向けて情報共有を行い、保険薬局薬剤師と病院薬剤師との連携強化を目的とした研修会でした。各講演では、保険薬局薬剤師、病院薬剤師それぞれの立場で施設での取組みや、活用できる情報ツールなどの発表がありました。

 一般演題1では、お薬手帳の記載から入院中の処方変更情報を確認し、退院後の服薬説明や調剤方法への介入が行えた事例を交え、アレルギーや副作用情報を共有できる有用なツールとしてお薬手帳の更なる活用推進のお話がありました。また、退院時の情報として、今後の受診診療科や受診予定などの情報提供があると、保険薬局での処方薬確認の際に有用であるという情報発信もいただきました。

 一般演題2では、住友別子病院で取り組まれている腎臓教育入院について、今までの介入患者さんの背景や教育スケジュールの紹介がありました。現在の対象者は腎不全期の方が多く、透析導入への精神的準備のサポートも担っているとの事でした。また、2019年からは糖尿病性腎症教育入院(7日間)を開始され、塩分摂取量のチェックを行っている事や、お薬手帳に貼付できる腎機能シールの紹介もいただきました。

 特別講演では、腎機能が低下している高齢者への注意点や、低血糖にしない薬剤の選択・用量チェックについて、保険薬局薬剤師および病院薬剤師が共有して利用できるツール(腎機能に応じた処方提案一覧など)の紹介がありました。また、糖尿病患者さんの治療の主体は自宅(外来)であるため、保険薬局薬剤師と病院薬剤師が連携を行い、自宅療養をサポートすることが重要であり、その中で薬剤師の介入活動を記録することで、データの蓄積・情報共有を行い、活動の可視化(愛媛プレアボイド報告の活用)を推進しました。

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